南葉山プラスエナジーハウスイメージ

南葉山プラスエナジーハウス

葉山の海を一望できる高台に建築したゲストハウスです。上下階それぞれにベッドルーム、ミニキッチン、シャワールームがあります。 オーナーさんからは、「使うエネルギーよりも大きなエネルギーを生み出す家"プラスエナジーハウス(Plus energy house)"を建ててほしい」というオーダーをうけました。まずは建物自体の性能を上げるために、開口部・屋根・外壁の断熱強化を行いました。さらに換気によるエネルギーロスを抑えるために熱交換換気システムを導入し、国が定める基準をはるかに超える省エネ性能を持たせました。 その結果、どの部屋にいても温度差のない心地よい快適な室内環境が実現しました。 そして、使うエネルギーは屋根にのせた太陽光発電が自ら作り出すことにより年間での一次エネルギー消費量が正味ゼロという建物になりました。

神奈川県横須賀市
敷地面積 150.35㎡(45.39坪)
建築面積 59.62㎡(17.99坪)
延床面積 98.40㎡(29.70坪)
規模 木造2階建
施工 有限会社山本建設
その他
南葉山プラスエナジーハウスイメージ
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この建物のオーナーさんは、海外の産業機器の輸入販売をされている会社さんです。様々な部門がある中で、省エネ建材を扱っている部門があり、スウェーデン製の高性能木製窓、玄関ドア、換気システムなどを取り扱っています。スウェーデンという国は「環境先進国」と言われ、省エネに関しては世界でもトップクラスであります。私たちはこの会社さんとお付き合いさせて頂いて、建築の省エネに関する技術や知識を学ぶことができました。 私たちにとっては、省エネの知識や技術を教えてくれた産みの親的な存在の会社さんですので、そういう方からこの建物の設計を依頼された時は、とても驚いたのと同時に恐縮したのを覚えています。

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社員さんとその家族が2組泊まれる保養所を設計してほしいというオーダーでした。 用地を購入したから見に行ってほしいと言われ、見に行ってみると、なんとその敷地は面積のほとんどが急斜面。景色は抜群ですが、平らな部分がほとんどありません。しかし、その景色は抜群で、眼下に相模湾が広がり水面がキラキラしていてとても綺麗でした。 当然のことながら、その景色を活かしたゆったりとくつろげるゲストハウスというのが設計条件でした。

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斜面に建築する方法は、大きく分けて2種類あります。ひとつは、1階部分を斜面に埋めて半地下のようにしてしまい、その上に2階をのせる方法。もうひとつが、基礎によって人工的に平らな部分を造り、その上に建物をのせる方法です。 前者の方法は、1階部分の通風と採光を少し犠牲にするというデメリットがあり、オーナーさんのご希望で後者の方法を選択しました。この建物は、下駄のようなカタチで基礎スラブを持ち上げ、その半分浮いている基礎の上に木造2階建てをのせています。 上下階とも、幅5.5m×奥行2.7m(約9畳)の屋根付きバルコニーが南側に張り出しています。屋根があるので夏の強い日差しをカットし、雨の日でもバルコニーのソファでくつろぐことができます。この大きなバルコニーは、もうひとつのリビングを目指してつくったので、バルコニーにもキッチンが備え付けられています。 超高性能建築ですので、室内は充分すぎるほど快適なのですが、自然を肌で感じられるこのバルコニーには、また違う快適さがあると思います。

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もうひとつの最大の設計条件は、同社が取り組んでいる「プラスエナジーハウス」であることでした。 プラスエナジーハウスの基本理念は、環境先進国・スウェーデンで生まれました。 「Produce more energy than it uses(使用するエネルギーよりも大きなエネルギーを生み出す家)」 基本理念を考案したアーネ・エルムロス氏(元スウェーデン・ルンド大学建築物理学部名誉教授)は、プラスエナジーハウスのことをこう定義づけています。 建物の基本性能(断熱性能・気密性能)を良くすることで、まずは使用するエネルギーを極力小さくする。そして太陽光発電によって建物自らがエネルギーを生み出し、その生み出したエネルギー量が使用するエネルギー量を上回る、ということです。そして重要なのが、使用するエネルギーを小さくするために我慢して冷暖房費を抑えるのではなく、「少ないエネルギー量で快適性を維持すること」というのが同社がその定義に加えたことでした。 高さ制限の関係で片流れの大屋根を造ることは難しく、切妻屋根としたので、南面を向く屋根に載せられる太陽光発電パネルの枚数には限りがありました。生み出せるエネルギー量に限りがあるので、そのぶん建物の性能を上げて使用するエネルギー量を少なくする必要がありました。 木製枠+トリプルガラスのサッシは高い断熱性能があります。開口部からの熱損失を抑えて、さらに躯体の断熱強化を行いましたので、エアコンが必要な季節も弱運転で充分。どの部屋にいても温度差のない心地よい快適な室内環境が実現しました。 超高断熱住宅は直射日光によりオーバーヒートしてしまいがちですが、大きな軒がそれを防いでくれています。

南葉山プラスエナジーハウスイメージ 南葉山プラスエナジーハウスイメージ
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外壁に張った杉材には、Järnvitriol(ヤーンビットリオール)という塗布剤を塗りました。 スウェーデンでは比較的メジャーなものだそうで、新品の木材に塗布するとリアルエイジングカラーが得られ、新築時から自然な経年美を楽しむことができます。 この塗布剤は、オーナーさんにスウェーデンのホームセンターで買ってきてもらいました。こういうものがホームセンターに売っているというくらい、「経年美」という概念が浸透しているのかと思うと、感心するし羨ましいとも思いました。 これから年月を経てどんどん風合いが増していくのが楽しみです。

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